仕事 友人関係 学校
2023.02.14
人の目を気にしすぎてしまう時【カウンセリングでの対応について】
INDEX
- 人の目を気にしすぎてしまう心理傾向について
- 【カウンセリングの目的】人の目を気にしすぎてしまう時
- カウンセリングで気づけることを増やしていく
- 自分が思い込んでいる部分と、実際に見聞きした他者の評価を確認することも
- 【人の目を気にしすぎてしまうきかっけ】不安や自己肯定感の低さなどが隠れてしまっていないか?
- 【人の目を気にしすぎてしまうきっかけ】過去のエピソードを手繰ることも
- 【カウンセリングの目標】人の目を気にしすぎる傾向を客観的にとらえられるように
- 【カウンセリング】ネガティブな側面に結び付けすぎていないか、何度も丁寧に取り組むこともあります
- 【心理カウンセリング】対処法だけではなく、そのプロセスも大事
- さいごに
人の目を気にしすぎてしまう心理傾向について
人の目を気にしすぎてしまう心理傾向について、『自己意識が高まり、余計に他者との比較や不安を抱きやすく、自己評価が下がってしまう。そして余計に人の目が気になってしまう』という解説を以下のブログで紹介いたしました。
ここでは、カウンセリングの方法や対応について紹介をしております。
【カウンセリングの目的】人の目を気にしすぎてしまう時
カウンセリングの取り組みについて簡単にご紹介をいたしております。
カウンセリングでこういった相談を受ける場合はまず人の目が気になる理由、場面や状況を詳細に聴取します。最初にそこを確認しておくとその人が気にしやすいパターンが見えてくることがあるからです。
と同時に、具体的に話をすることで相談者側も、いつの間にか始まっている悪循環を少しずつ客観視できるようになることを目指します。
カウンセリングで気づけることを増やしていく
具体的に人の目が気になる理由や、場所や状況をカウンセラーと詳しく話をしていくうちに、相談者自身も、いつの間にか人の目が気になりすぎていく悪循環について少しづつ客観視できるようになることがあります。
自分が思い込んでいる部分と、実際に見聞きした他者の評価を確認することも
場合によっては、ある段階で「実際はあなたの周りの人はあなたのことをどう思っていると思う?」などと質問をし、自分が思い込んでいる他者からの評価と「実際に」見聞きしたことのある他者からの評価(フィードバックされた言葉やリアクションなど)を確認し、「思い込み」の部分と「現実」の出来事とのすり合わせを行います。
そうすることで「実際はできていないわけではない」「集団の調和を乱しているわけではない」「悪い評価を得ているわけではない」のに不安になってしまっている自分に気が付くことが多くあります。
時に、本当に何か失敗したりできていないことがあって他者から厳しい評価を受けていることもあります。その場合はその「できていないこと」や「失敗」をこれからどうやって取り戻していくか、どういう行動をとることで実際の評価を上げていける可能性があるのか、ということを検討するなどカウンセリングの中で作戦会議のようなことをすることもあります。
【人の目を気にしすぎてしまうきかっけ】不安や自己肯定感の低さなどが隠れてしまっていないか?
そして最終段階として、なぜ必要以上に人の目を気にしてしまうようになったのか、そのルーツを探ることもあります。
時には過去のトラウマティックな体験がベースになっていることがあり、その傷つきが十分に癒えていないことによって「またあの時のようになったらどうしよう・・・・」と起きてもいないことに不安になっている場合もあるからです。
【人の目を気にしすぎてしまうきっかけ】過去のエピソードを手繰ることも
親に厳しく育てられて褒められることがなかった、子どもの頃に自分が気づかないところで集団の和を乱していたことを後々知った、仲間はずれやいじめなどの経験がある・・・・など理由は様々ですが、過去の経験から抜け出せずにいる方も多いです。
丁寧に過去を振り返り心の中を整理していくことで、何が心のしこりになっていたのか、何が自分を行き辛くさせていたのかということに気づくことで自分が敏感になりやすい状況を察知し「自分はこういう場面が苦手なんだ」とわかることができます。自分が苦手な状況や不安になりやすい事柄をわかっている場合と、よくわからないままに不安になって振り回されている、では同じ状況に出くわしたとしてもその後が全然違うという印象があります。
【カウンセリングの目標】人の目を気にしすぎる傾向を客観的にとらえられるように
自分の傾向を客観的にとらえることが少しづつできるようになってくると、自分の心の揺れをきちんとモニタリングでき、「気にしすぎている」「考えすぎている」ことを意識することができます。意識することで自分と少し距離を取って認識し、先述したように「自分が思い込んでいる他者からの評価」と「実際の他者からの評価」を分けて考えることができます。
【カウンセリング】ネガティブな側面に結び付けすぎていないか、何度も丁寧に取り組むこともあります
場面によっては上手くいかない時もあったり、自分できちんとモニタリングしきれずに「人の目を気にしすぎてしまう」「人からの評価に不安」になって振り回され自分の考えと現実の区別が曖昧になり、さらに不安が膨らんで悪循環に陥っていく・・・・・ということもあると思います。
その場合にはカウンセラーや心理士と共に繰り返し、丁寧に取り組んでいきながら、少しづつ「気にしすぎている傾向」が、『最悪を想定して悪く捉えすぎている』・『実際の評価と乖離して考えすぎている』あるいは、『ある一つの評価を、あなたすべてに対する評価として捉えている』といった面に結び付けすぎていないか、丁寧にひも解いてゆくこともあります。
【心理カウンセリング】対処法だけではなく、そのプロセスも大事
よくカウンセリングの初期に「対処方法を教えてください」「どうしたらいいのでしょうか」などと質問をいただくことがあります。確かに対処方法を知っておくことは大切ですし、それがあることで安心できることも多いです。
ですが、それよりも先に一度立ち止まって自分の心の動きを見つめなおし、自分自身で理解を深めておくということも非常に重要で、カウンセリングや心理療法でもお手伝いを行っています。
そのような取り組みがあるからこそ、その後自分に合った対処方法や対応を考えることができるのではないかと思います。
さいごに
人の目が気になりすぎてしまう対処法としてカウンセリング・心理面から紹介をいたしました。
もちろん、カウンセリングでしか取得できない事ではありません。実のところは対処方法は気づかないうちに患者さん自身が実践していることがあります。不安になったときのことを詳細に聞いていく中で「そういう時はどうしていますか?」「今まで取った対処方法で何か良かったことはありましたか?」などと質問すると意外と多くの方はなんらかの工夫をしています。
悩み事への対処方法は何か特別なことをするのが良いわけではなく、日常生活の中に自然と取り入れられているということも少なくないのかもしれません。
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監修者
カウンセリングルームここまり医師
医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。
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