周囲と比べてしまう人の傾向とは『自分を見失っていませんか?』

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2023.04.03

周囲と比べてしまう人の傾向とは『自分を見失っていませんか?』

人と比べてしまうのはどうしてか

人と比べるということ

私たちは多くの人に囲まれて生活しています。幼稚園・保育園時代から集団生活を始め社会に出てからも上司や先輩、同僚や後輩、取引先の人など多くの人に出会い、人間関係を構築し社会生活を送っています。

多くの人は小学生前後から人と比べることを意識しはじめる

自分以外の人がいれば、人は自分と相手を比べる、ということは当然起こります。人間の発達の観点から見ると、人は小学校4年生頃から自分と他者の違いを認識し、人のことを適切に認識できるようになる、と言われています。そのため、このくらいの時期から「あの子は自分より足が速い」「あの子は自分より勉強ができる」「自分はあの子よりもピアノが上手」などなど、自分より相手の優れているところ、相手より自分が優れているところをいつの間にか認識するようになっていくのです。

他者との比較で自分の立ち位置を理解する

人は他者と比較することで自分の立ち位置を理解します。そして、人は他者と比較することで自分というものを正しく認識できるようになるのです。ついつい人と比べるということはよくないこと、と思われがちですが、時に人と比べて自分の状態を確認するということは必要であり大切なことでもあるのです。

なぜ人と比べてはいけないといわれるのか?

では、なぜ人と比べてはいけない、人と比べることは悪いことだと思われがちなのでしょうか?それは、中には「人と比べすぎてしまう人」がいるからではないかと思います。人と比べて自分の位置を確認し、自分の状態を客観的に把握するということは先述した通りとても大切で必要なことです。極端な話、人と比べる力が全くなくなってしまった場合、独りよがりになり周囲と協調することができず、人間関係を保つことができなくなってしまうのです。人間社会、集団生活を維持するために人と比べるということはある程度できなければいけない能力でもあるのです。ただ、人は「他者と自分を比べすぎてしまう」ことによって自分の立ち位置を見失ってしまうこともあるのです。

比べすぎてしまう人の傾向について

人と比べすぎてしまう人の背景には「自信のなさ」が見え隠れすることが多々あります。もしかすると、幼少期から家族や親戚に優秀な人が多く、できていることが当たり前と思われる環境で育っていたり、周りからの期待値が高すぎて簡単にはその期待に応えられなかったりした、という体験をしている人も中にはいるかもしれません。

良いところも悪いところも見すぎてしまう傾向がある

「比べすぎてしまう」人は人の優れているところ、できているところをとてもよく見ています。容姿、スタイル、仕事、勉強、スポーツなどその人の秀でているところと自分を比較してしまうのです。「あの人はスポーツがよくできるけど、自分は音楽が得意」など自分の得意なところや優れているところを即座に思いだすことができればそれほど心のバランスを崩すということはありませんが、自分の得意なことや優れているところにはなかなか目を向けることができない人が多いです。

なかなか自分の良いところに目を向けることができないことも

また、「自分ができていることなんて、他の人にもできること」と自分のことを非常に低く評価していることがあります。そして、人の良いところが見えすぎてしまうために、落ち込み、人間関係に疲れてしまうということも多々見受けられます。

人と比べすぎてしまう時。カウンセリングでの対応について

カウンセリングでは、人と比較しすぎてしまって疲れてしまった人、自信をなくしてしまった人によく出会います。「自分ができていることなんて、他の人にもできること」という言葉はカウンセリングの中で患者さんからよく聞く言葉です。

『できて当たり前なのに、自分は…』という心理について

また、仕事、家事、子育てなど頑張っている人達であっても「やって当たり前」「できて当たり前」と言われる方も非常に多いです。そういった方々には、まず「人との比較ができていること」を承認し称賛します。人とちゃんと比較できていることはとても大切なことですが、時にカウンセリングに来られる人達にとって、人と比べてしまうことは自分を追い詰め負荷をかけることにつながっています。

人の良いところを見つけることができる長所

しかし、言い換えれば自分をそこまで追い込んでしまうほど人の良いところを見ることができているのです。人のことをよく見れている、良いところを発見できている、それは素晴らしいことでありそれができるということがあなたの大切な能力の一つだ、ということを繰り返し伝えます。ただ、その一方でその能力があなた自身を苦しめているという一面はないだろうか、という問いかけをします。

人の良いところが見えすぎてしまうことによる、盲点とは

人のことが見えすぎてしまっているからこそ、自分のことが見失われていないか、ということを指摘することもあります。そうすると、患者さん自身も自分のことが見えていなかったことに改めて気づいてくれることが多いです。自分でも自分のことが見えていなかった、もしくは自分の悪いところばかり見てしまうということをなんとなく自覚しながらも、周りのことばかりエネルギーを割いてきた自分に気づいている方も少なくありません。

そのため、カウンセリングで少しずつ心の中を整理しながら再度自分の傾向について確認していきます。中には「言われてみれば・・・・」とセラピストからの指摘で気づく方もおられ、無自覚に自分の良いところを見過ごしてきた方もいらっしゃいます。

カウンセリングの目指すところとは

そして、次の段階では意識的に自分の良いところやできていることを見つけてもらうようにお願いをします。難しい場合、「予約時間通りにカウンセリングに来ることができた」「毎日出勤している」など日常生活のなんでも良いので自分自身についてほめてもらいます。最初は自分をほめるということに抵抗がある方も多いので、セラピストから積極的に「こういうことはできていますよね」「ちゃんとやっていますよね」など細かいところもポジティブにフィードバックし、患者さんには「これは当たり前ではなく褒めて良いところなんだ」と感じてもらえるようにアプローチしていきます。

他の人の良い所だけではなく、自分の良いところもバランスよく見ることができるように

これを繰り返していくと「頑張ったんです」と自分で自分の行いを「当たり前」ではなく「頑張ったこと」として自分をねぎらいながら報告してくれるようになります。最終的には人の良いところ、優れているところだけではなく、自分の良いところや優れているところにも目を向け、自分自身を承認できるようになっていくことを大切にし、人と比べた時に心のバランスを崩すことがなくなるようになっていくことを目指します。

さいごに

周囲と比べてしまう傾向について、カウンセリングの視点で記載をしてみました。

周囲と比べてしまうことは、良くも悪くも周りのことが見えている面があります。しかし、一方で、周りの事に気を取られすぎて「自分を見失ってしまっている」ことも少なくありません。ここでは、カウンセリングの目標や、自分への評価についての紹介をしております

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監修者

カウンセリングルームここまり医師

カウンセリングルームここまりの精神科医師と公認心理師・臨床心理士による記事記載と投稿。

医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。

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