不倫を辞めたい方、不倫で別れて辛い方へ『不倫とうつとの関係とは』

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2023.02.15

不倫を辞めたい方、不倫で別れて辛い方へ『不倫とうつとの関係とは』

不倫とうつとの関係とは~どうして不倫関係とうつ病は併発しやすいのか~

カウンセリングの場では、不倫関係と心の不調症状での相談は比較的多い印象です。なかなか周囲に相談しづらいこともあり、一人で悩まれている方は多いように思います。

ここでは、こころの不調症状でも多い、不倫とうつ病や抑うつ症状との関係を解説しております。

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不倫をしてしまう心理とは

本来の自分はとても未熟で誰かに支えてもらいたいくらい脆いのに、職場や家庭ではその脆さを出さずに頑張っている方も多いのではないでしょうか?

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そのような中で、不倫という関係であっても、「誰かに必要とされている」、「自分を異性として認めてくれる」といった体験を得られる状況に出会ってしまうと、「自分の存在意義」を支えてくれる状態である「不倫」にハマってしまう方は多いのかもしれません。

不倫で別れた時、あるいは不倫が長期継続する事で生じる、心のダメージとは

カウンセリングの場では、不倫関係と心の不調での相談は比較的に多いこともお伝えはしました。ですがいずれの場合も『不倫の初期』に悩んで相談に来られる、ということは意外と少ないという印象です。

不倫関係が終わり、もしくは終わりかけに、それまで不倫相手がいることで保っていた「自分の存在意義(=自我のバランス)」が崩れてしまい、そこからの立て直しがうまくいかずに受診をされカウンセリング相談に至るというケースが実は多いように思います。

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また、不倫が長期に渡っている方に多いのですが、不倫が継続すればするほど「自分の存在意義(=自我のバランス)」が不安定化していることに気が付き、悩んでいることも多いです。

【不倫とうつ】心のダメージの大きさは、不倫相手への依存度にもよる

男性も女性も不倫相手への依存度がどれくらい高いか、あるいは高かったのか、という点で別れた後の不調の程度が変わる気がしています。

不倫相手への依存度が高い場合は、心を不倫相手の占める割合が高く関係が崩れると非常に不安定になり、そこから立ち直るのにもとても時間がかかるケースが多いです。

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顔を合わせる機会が多い相手だと、行動・やり取りすべてが気になって落ち込んだり不安になる

特に相手に対して未練がある方で、職場で顔を合わせることが多い場合だと、相手の一挙手一投足が気になってしまい、目が合わない、挨拶をしてくれない、連絡がこないなど、本当に些細なことかもしれない事で心が揺らぎ、喜んだり、落ち込んだり不安になったり、イライラしたりするなど不安定な状態が続き本人を苦しめることにもなります。

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会社内だと、仕事のパフォーマンスにも影響をしてしまう

会社内での不倫の場合、不安定な状態で仕事をしているためにパフォーマンスが上がらなかったり、職場の人間関係もぎくしゃくしたり、叱責されて余計に職場にいづらくなる、ということもあります。

また、ときに職場での居心地の悪さを感じ、不倫を辞めることで生じるかもしれない、自分の職場上の立場や不利益が心配になってしまい、これらの事で抑うつ症状や不安症状が強くなって、会社に行けなくなったり等の体調になってしまう事があります。

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職場以外の相手であっても、スマホが気になって、ココロが落ち着かない

また、職場以外で知り合った関係でも、LINEやSNSで連絡が来るかどうかということを常に気にしていて相手の出方に心が完全に振り回されてしまっていることも少なくないです。またそのような心を落ち着かせようと、相手の行動を把握しようとしてしまう事もあり、結果としてSNSで自分の知らない相手の人間関係や活躍を知ってしまうと、かなりの確率で落ち込んでしまいます。

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不倫を辞めたい、不倫で別れた時、「心も揺れ動きやすい」

完全に気持ちを断ち切れていない方は些細なことに関係を再開できるのではないかという期待をすることも多いですが、実際には実らずにさらに落ち込んでいく、ということもあり得ます。

また、不倫を辞めたいと思っていても、やはり「一人でいることの寂しさや不安」が強くなり、なかなかやめられずに落ち込んだりすることもあります。

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また、不倫という事情のために、なかなか周囲に相談できなかったり、周囲もあなたに対するフォローがなかなかしづらく孤立したり、孤独感を感じてしまうこともあります。

カウンセリングでは「あなたの存在意義」を丁寧に把握してみる

カウンセリングの場では丁寧に、不倫の中で満たされていた「自分の存在意義」について紐解いていったり、どうして自分の「存在が揺らいでしまうのか」、自分は「相手に何を求めていたのか」「相手のどういう面が自分にとって満たされたのか」といった相手との関係性や自分の中での「支えになった部分」について見つけていきます。

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カウンセリングは、不倫に対する「非難の場ではない」

決して、「不倫」に対して「してはいけない事」といった認識を再確認することや非難が、カウンセリングの場での目的ではなく、「不倫」で「何が得られたのか」「自分は何が欲しかったのか」といった点や、「自分が満たしたい“それ”って何なのだろう」といった傾向をカウンセラーと共に手繰り寄せていきます。

不倫していたことよりも、自分のココロの足りない部分を埋めていた本質を見抜く

カウンセリングを重ねていくことでその人の本質的な問題が見えてくることもあります。もしかしたら不倫していたかどうかということはあまり重要ではなく、自分の空虚な部分を不倫で表面的に埋めていたに過ぎないといった方も、実際はとても多くみえます。

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不倫関係の解消によって、自分の空虚な部分を埋めてくれる存在がなくなり、自分の空虚さと向き合うきっかけとなってしまったり、見たくないものが見えてきてしまったことで抑うつ状態になっていくこともあるのではないかと思います。

カウンセリングの目指すところとは

不倫に対するカウンセリングをきっかけとして、このように、その人の本質に気が付くことで、どうして自分の存在意義が小さいと感じてしまったのか、自分自身で認められないトコロ、自分自身で否定してしまうトコロはなんだろうといった、カウンセラーとの取り組みを通して、特別でない「普通の自分」でも価値がある、あなたは褒めてもらえる存在である、といったやりとりを繰り返しながら自己の価値を整えていく事もあります。

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不倫に悩むとき、理由や背景は大変複雑である

不倫に悩むとき、理由や背景は大変複雑で、幼少期の親とのやり取りが影響している場合もあります。また、褒められたり、頑張っていることをカウンセラーに指摘されていることに対して、最初は「そんなことない」と否定をしてしまう事もあるかもしれません。

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しかし、今ここで悩み、自分という存在や自分との向き合い方に、取り組んでいこうとする姿勢も、既に「いろいろと頑張って苦労してきた」結果あり、「向き合おう、変わっていきたいと思えることは当たり前の事ではなく」「あなたが努力してきた結果」なのです。

さいごに

不倫を辞めたい方、不倫で別れて辛い方へ、『不倫とうつとの関係』について紹介をいたしました。

不倫は職場先での相手か否かに関わらず、周囲に相談しづらかったり、また周囲からもフォローを行いづらい事情であることもあり、孤立してしまいやすい傾向にあります。

決して、「不倫」に対して「してはいけない事」といった認識を再確認することや非難が、カウンセリングの場での目的ではないということを改めて示すとともに、「不倫」で「何が得られたのか」「自分は何が欲しかったのか」といった点や、「自分が満たしたい“それ”って何なのだろう」といった、あなたの気づきをカウンセラーと共に手繰り寄せていきます。

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監修者

カウンセリングルームここまり医師

カウンセリングルームここまりの精神科医師と公認心理師・臨床心理士による記事記載と投稿。

医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。

※只今、オンラインカウンセリングの新規受け入れを休止いたしております。相談歴がある方は担当カウンセラー宛に当ルームへご連絡ください。

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