五月病の3つの対処法・予防法について

家庭 仕事 学校

2023.05.09

五月病の3つの対処法・予防法について

五月病とは

五月病とは、4月頃に訪れる新入学や就職、更には人事異動やクラス替えなど、「学校」や「職場」などの新しいコミュニティーや環境の変化を経て、ちょうどGW明け頃にやってくる、心身の不調の事を指しています。

医学的には適応障害やうつ病などの系統に分類されることも多いですが、五月病の特徴は何よりも長期休暇の明けから少しずつ体調の変化がみられることが多いため、適応障害やうつ病などの精神症状よりももっと軽微ではあるものの、複数の症状が重なっていることも多いです。

そして、最近はコロナ渦が明けた初のGW・ゴールデンウィークでもあり、社会の再稼働や変化はめまぐるしいもので、4月からの新生活や環境変化と相まり、五月病として多くの方の心身の不調につながっているといえます。

五月病の身体症状

頭痛・頭重感

倦怠感

肩こり

ほてり

疲れやすさ

不眠

胃腸の不調

など、身体へも様々な症状として現れます

五月病の精神症状

精神症状として

気力の低下

抑うつ

不安

過敏性・イライラ・怒りっぽさ

涙もろさ

思考の制止

などがあり、人によっては複数の精神症状を呈する方も多いです

これらの心身の不調の結果

朝起きることができない

家事ができない

仕事に行けない

集中できない

涙もろく、何事も悲観的になってしまう

学校にいけない

不真面目だとして怒られてしまう

など、心身の症状の結果として、社会的なこれらの支障を来してしまうのです。

五月病への対応・予防方法「3つ」とは

五月病のきっかけは大きく

  1. 「新生活などの大きな環境の変化」
  2. 「長期休暇」

等の2つが特に大きいきっかけとなります

いずれも、4月からの緊張や気を張っていた環境から、長期休暇を経ることで不調が誘発されてしまうことにありますが、

対処法もこれらの2つのきっかけは大きく関連するものでもあります。

五月病の対処・予防法1つめ

バランスの取れた食事、規則正しい生活リズムを心がける

実は長期休暇は、食事や生活リズムが壊れやすいです。

また意外と知られていないのですが、4月からの新生活もまた、新歓や会食等、生活への影響は大きいものです。

これらの理由から睡眠のリズムをはじめとした生活リズムが崩れやすくなってしまいます。

五月病の対処・予防法2つめ

オン・オフをはっきりさせる

対処法1つ目にも共通する事ではありますが、

新生活や新しい環境では、ついつい頑張りすぎてしまったり、張り切りすぎて、休暇や仕事後のオフとの区別をなかなか続けられず、オフであるにも関わらず仕事や学校に関連した時間の過ごし方を上手に切り離せず、疲れが取れにくい休まる時間がないといった状況に陥ってしまうこともあります。

五月病の対処・予防法3つめ

過剰適応しすぎない

新しい環境はもちろんの事、人事異動なども含めて、新しい人を迎え入れたり、自分が新しい環境に飛び込んでいくとき、

  1. 新しい人間関係の構築
  2. 新しい仕事環境への適応

など、適応すべき要因が多くなるもの4月の特徴でもあります。

そして、歓迎会や上司・同僚・後輩との付き合いなど、決して『気軽』とは言えないような、場面も増えます。

新しい人間関係や仕事環境に慣れるために、知らないうちに過剰適応していることも多く、いつもなら苦にならない友人との付き合いも負担に感じることも少なくありません。

自分にとって、気を遣わなくて済む場所・環境の存在について改めて考えてみることは、五月病への対処法や予防法としては大切かもしれません。

さいごに

今回は五月病について記載をしました。最近はコロナ渦から開けた社会の急激な変化とも相まり、新生活とそして長期休暇の与える心身の影響には昨今注目されております。

五月病は、そのような変化に対する過剰適応や、生活リズムの崩れからくる心身の不調ですが、症状がなかなか回復しない、症状が悪化すると次第にうつ病や適応障害などの病状へと移行していくことも多いので注意が必要です。

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監修者

カウンセリングルームここまり医師

カウンセリングルームここまりの精神科医師と公認心理師・臨床心理士による記事記載と投稿。

医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。

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