【子育て編】夫の無理解・非協力的な態度。精神的に辛いのはどうして?

家庭 子育て

2022.12.06

【子育て編】夫の無理解・非協力的な態度。精神的に辛いのはどうして?

夫の子育てに対する姿勢について、妻の心のストレスと対処法を紹介いたしております

例えばご家庭で、奥様が子育てや子供との関わりについて悩み、ご主人とぎくしゃくしたり一時的に喧嘩や感情的になったり、更には落ち込んだりしてしまうことは多くのご家庭にも起きうることかもしれません。

この記事では、どうして子育てをする妻が、夫に対してストレスを感じてしまうのか、心理ポイントを中心に記載をしてみました。

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【心理ポイント①】そもそも家庭内で夫の協力が得られにくいと、母親は孤独を強く感じやすい

家庭内で頼れる人がいないと感じてしまう

子どものこと、家庭のことは全て母親に任せていて父親が無関心・最低限の関わりしか持たない。

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という家庭の場合には、母親が全てを引き受けなければならず、いくら夫と家庭生活を送っていても、家庭内に頼ることができる人がいない、という状況の中で母親として孤立していきます。このような孤立と孤独感は母親や妻としての自分の存在意義に虚しさを感じたり、さらには抑うつ気分を引き起こさせてしまう事があるのです。

父親の協力や理解が得られにくいと、家庭という閉鎖的な空間で母親は孤立しやすいのです。

子供には、母親の自分しかいないと感じてしまう

また、子育ての責任は全て自分にある、自分しかいない、と母親が感じてしまっている場合には子どもへの影響はすべて自分に原因があるのではないか、自分の育て方が悪かったのではないか、と母親自身をさらに責め否定的な考えにつながってしまうのです。

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そのため些細なことで、怒ってしまったり、イライラしてしまったりすることもあります。また、そのような構図がより一層父親の介入する隙を無くしてしまうこともありますが、その逆で子供と母親の間に『良くも悪くも』大変強いきずなが生まれる場合もあります。

【心理ポイント②】イクメンといった世間の“理想の夫像”とのギャップが苦しく、周りに知られるのが恥ずかしいことも

イクメンという言葉が世間でも取り上げられることが多くなりましたね。しかし、夫が家庭や子育てに対して非常に積極的かつ協力的であるといった、“イクメン”から連想される父親像とはまだまだ遠い家庭状況の母親たちも多いのではないでしょうか?

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それでも『イクメン』は「モテる」「カッコイイ」「ステキ」「羨ましい」といった印象が強いために、“家庭に無関心で子育ての相談もできない夫“という面を自ら明かすことに抵抗を感じたり、「かわいそう」「惨め」な奥さんといった印象を持たれてしまうかもしれないといった懸念が夫以外の誰かへ相談することをためらってしまうようです。

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つまり、イクメンなどの言葉がもてはやされている一方で、父親の無関心さを誰かに相談することが恥ずかしいと感じてしまう方も多くいらっしゃり、ご自身の家庭の実態と、世間のもてはやす夫像のギャップに挟まれて、余計に一人で苦しんでしまう事もあるのです。

【心理ポイント③】子育てが落ち着いた両親・義両親であるからこそ、全然意見が合わない

両親・義両親は子育てが落ち着いた夫婦でもあるために、現役の子育て家庭の悩みに逆に疎かったり、当時の苦労を脚色し時代錯誤な考えを持っていることもあるのです。

特に両親と義両親にとって、孫が関連した悩みであるとすると、無神経に家庭の問題に介入してくることもざらではありません。家族として余計に子供の事に口を出すようになり、イライラや孤立感を強めてしまうこともあります。

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【対処法①】子育てに関して両親・義両親のメリット・デメリットを理解する

自分の両親なら、しっかりと話を聞いて見方をしてくれることも

夫婦の家庭内の相談や協力を求める場合、夫の次に身近な周囲の人間関係としては両家の両親の存在があります。

母親自身の両親から協力を得られる場合は、子どもの対応からときどき離れて自分の時間をもつなど適度に気分転換をすることができたり、家庭内で行き詰ったときに相談しても、味方をしてくれる・ちゃんと話を聞いてくれるなど、実家の存在にかなり支えられることもあります。

しかし、時には自分の両親という立場で、無神経に口出しをしてくる存在でもあるので注意は必要です。

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夫に関わる内容である場合、義両親と相談がしづらい場合もあることを理解

このように妻は特に自分の両親には相談しやすいことが多いようですが、一方で夫の両親に対しては家庭内のことを伝えられない、そもそも気軽に相談できないということが多く、どのように相談したらよいのかといった段階から悩んでしまう事が多いのです。

また義両親に対して相談しなかったとしても、家庭内や子育ての悩みを抱えた辛い状態で、妻として義両親と付き合っていくことが心的負担となり、抑うつ状態に陥ってしまう事もあります。

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両親との関係に助けられることもあるが、義両親には相談しづらく、付き合いそのものが負担となってしまう事もあるのです。また、夫に関わる内容である場合には、必ずしも妻の見方をしてくれるわけではありません。また、自分の両親と同様に、無神経な口出しをされてしまうかもしれません。

子供に関する相談事で頼りになるかそうでないかは、両親や義両親の性格やその時の状況次第であるという冷静な理解と判断は大切です。

子育ての先輩として、時代にそぐわない価値観を、押し付けられてしまうことも

両親も義両親も、子育ての先輩として、アドバイスだったり口出しをしてくることは良くあることでもあります。

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しかし、記憶や思い出は、現実を正しく捉えていないこともありますし、もちろん時代とともに子育てに関する考え方は違いますので、”良かれ”・”先輩として”という修飾語を元に、意見の押し付けになってしまうこともある点には注意が必要です。

【対処法②】夫の考えや行動を冷静に判断し、相談してみる

夫と子育てについて、しっかりと相談をしてみる機会は大切です。

しかし、満足のいく話し合いはできない覚悟も大事

しかし、もしこれまで子供の世話が母親中心だった場合、母親と比べると父親は状況の把握も理解も非常に乏しいことは当然かもしれません。どうしたらよいかの相談も含め、結果として、母親ほど周辺の事への配慮を踏まえた総合的な判断をすることが難しいかもしれないのです。

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実際に役立つ話だったか含め、クオリティーの面でもしかしたら、満足のいく話し合いはそもそもできないかもしれないという覚悟は必要です。

子供に関する理解の差が埋めにくい時。一緒に考えてくれる・話を聞いてくれてたことを重視することも大切

子供に関する理解の差を母・父で埋めることは難しいこともあります。まずは話を聞いてくれるだけでも前進とする冷静さは大切かもしれません。

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妻への”信頼感”と”甘え”があるから、『貴方に任せきりなのかも』

もしかしたら、夫の無関心さは、子育てに関する妻への信頼感や甘えかもしれません。その場合は、イライラや怒りで話をししまうよりも、信頼されているからこそ、『今、自分が困っていること』、そして『やって欲しいこと』を端的に相談してみることは、今の感情を少しでも共有できるという意味では、大切かもしれません。

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夫が行動を見直し成長するより、もしかしたら『子供の成長の方がずっと早いかも』

『甘え』や『妻へ任せきり』な夫。

悲しいことに、もしかしたら夫の協力や共感を願い、家庭内で夫に自主性を持たせ、夫を成長させるプロセスよりも、『子供の成長の方がずっと早いかもしれません』

子育ての時間は無限でないということに、貴方ならしっかりと気が付いているハズ。

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【対処法③】家庭外の時間を取り入れてみる

適度なリフレッシュは大事

母親としての疲労感や行き詰まりを感じてしまった時には、子供と過ごす時間と家庭の時間のバランスの見直しは有効で、家庭の外での適度なリフレッシュは大切です。

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誰かと話をしてみることもスッキリするきっかけに

食事やカフェ、適度な運動やスポーツなどの家庭外での時間を取り入れてみることや、友人と話をしてみるなどの方法もリフレッシュに繋がります。また、誰かに相談をしたり、話をすることも、自分を落ち着かせたり、冷静になれるきっかけづくりにもなります。

まずは、話を聞いてもらうだけでも、感情の共有になりますので冷静になれる効果もありますよ。

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まとめ

子育ての件に関する悩みは尽きず、一人で抱えてしまう時、イライラや落ち込みは最高潮に達してしまうこともあるかもしれません。そんな時、子供にあたってしまうことも少なくないかもしれない。

どうしたらよいか分からなくなってぐちゃぐちゃな時、両親・義両親、そして旦那、家族以外の人へ関わりの面で、こちらの記事も参考にして頂けたらと思っています。

貴方のエピソード、もしこの記事で共感するところ等、是非お話をお聞かせください。

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カテゴリ:

家庭 子育て

監修者

カウンセリングルームここまり医師

カウンセリングルームここまりの精神科医師と公認心理師・臨床心理士による記事記載と投稿。

医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。

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