理想と現実のギャップが人間関係で辛い時『カウンセリングパート2』

恋愛 友人関係

2023.03.28

理想と現実のギャップが人間関係で辛い時『カウンセリングパート2』

理想と現実のギャップに辛くて人間関係が辛い時

「理想」と「現実」のギャップが原因で、人間関係で辛い思いをすることはありませんか?そして、そのような人間関係の構築で悩みが大きくなってしまった時のカウンセリングについては先にも紹介をいたしました。

特に、カウンセリングでは、どこまでが「理想」で、どこからが「現実」なのか。そして、その現実の相手に対して自分はどういう想いがあるのかという整理はとても大切でもあります。

カウンセリングは妥協点を見つけることばかりではありません

もちろんカウンセリングは妥協点を見つけることではなく、「現実」だからこそ得られるかけがえのない経験や実感もあるという点を、改めて見つめなおすことは大切でもあります。

つまりは、現実と理想の折り合いの部分(ポイント)は、ファンや理想の異性とは違い、目の前の相手だからこそ「現実に得られる利点(部分)が異なります」。つまりは相手それぞれに対して、求められるべき“理想”も「相手によって調整されるべき」でもあるのです。つまりは、それぞれの相手に対して、常に同様の評価の仕方で欠点を指摘するのではなく、また、その欠点を埋め合わせるプラス面を見出すことができるのかという点が、良好な関係を維持するための秘訣となります。

究極の理想と違ったとしても、現実だからこその『かけがえのなさ』とバランスがとれるか

そうすることで、現実の相手も究極の理想とは違えど、現実とバランスを見るに悪くはない、といったように現実を否定するのではなく、前向きにとらえられる余地が出てくる可能性もあるのです。

なぜかというと、理想からは現実的な実感は得られにくいからです。

カウンセリングの場ではこのような認識の確認を取り組んでいく事も多いのです。

現実を妥協するのではない、「期待」や「ゆとり」とは

理想と現実の違いを理解しながらも、“未来に含み”を持たせることはよくある事

現実の相手も(理想とは違うけど)悪くない、一緒にやっていきたいといなど前向きな気持ちになれる場合もあれば、現実の相手を今はまだ受け入れられないが、まずは共に過ごしていこう、という場合もあります。

理想と現実を理解するということは、現在の相手をまさに受け入れられないから駄目だ、というわけではありません。カウンセリングにて現実と理想との理解をすることで、“駄目だ”という結論を導くのではなく、相手への判断に多少のゆとりを持たせるということが可能かどうかという点に、カウンセリングや治療の目的はシフトをしていきます。

なぜなら理由としては“人間関係を継続させる上では”、互いの押し引きのゆとり(主張する部分と妥協する部分を兼ね備えること)が大変重要だからです。

人間関係を継続させる上での、互いの押し引きができる“ゆとり”とは

人間関係を継続させる上では、互いの押し引きができる“ゆとり”を持つことが大変重要です

その押し引きを経て相手との人間関係が更に深まって、相手への認識が良い悪いに関わらず、従来の印象と認識から変わることもあれば、同時に自分の認識や価値観も少しずつ変わっていくことがあるからです。

人間関係が継続しない背景には、「自身が理想や期待を抱きやすく、それを人に求めてしまう」といった相手への要求ばかりの結果として、「理想と現実のギャップを自分も相手も大きく感じて窮屈になり、人間関係が崩れていく」といった人間関係のこじれの経緯を理解してもらう事はとても大切なのです。

カウンセラーはイメージの植え付けではなく、本人にとって窮屈な考え方に注目する

しかし、これらのカウンセラーの助言や取り組みを経て、最終的に、相手との現実を見たうえで、ご本人が相手との関係にどういう結論を出すのかということについて、また本人の価値観を、カウンセラーは尊重し大切にしますし、カウンセラーはイメージの植え付けをすることが目的ではなく、あくまでも気づきや本人にとって窮屈な考え方を紐解いて修正していく事が目標なのです。

さいごに

理想を抱いているのに現実を突きつけられることは、自分が非難に遭っているようで辛いかもしれません。理想の世界でワクワクし続けることは決して悪いことではなく、時としてそのような世界に“のめりこむ”ことが必要な時期は誰にだって一度や二度あるかもしれないからです。

ですが、もしこのような現実と理想のギャップに苦しめられて人間関係で苦労をしたり、現実に希望を持てないと悲観的に感じているのであれば、少しずつ自分の傾向について知ってみることは良いかもしれません。

自分の理想と現実に対する傾向が分かってくると、過去の人間関係のパターンについても気づいていくことができるようになってくれます。その段階まで進んでくると、自然と修正されていくことも多くなってくるでしょう。

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監修者

カウンセリングルームここまり医師

カウンセリングルームここまりの精神科医師と公認心理師・臨床心理士による記事記載と投稿。

医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。

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