友人関係 学校 心理
2023.06.17
蛇化現象の面白さ。蛙化現象との「共通点」とは?
蛇化現象とは?
「好きな相手の、どんな仕草や行動も、かわいらしく映る」ことを、蛇化現象といいます。
この言葉はとても面白く、実はチャーミング
ある一説では、SNS上で、「異性へのあこがれが恋心が、相手のちょっした仕草で一気に冷めてしまう」という蛙化現象を意識して、登場したワードとも噂があり、そのチャーミングなネーミングであるために、蛙化現象同様に蛇化現象も話題を呼んでいます。
「その気持ち、なんか私にもわかるかも」「そう思う人もいるんだステキ」という温かな感情が生まれやすい
「蛇化現象」「蛙化現象」のどちらも、見た人にとって、『そういうこと、あるある!!』『あ。そう思ったんだ!?』という気持ちを、SNS上で共有できることが、周囲の人との「一体感」や「ほっこり」「くすっと笑えるような」そんな温かな気持ちを、生み出してくれるのではないでしょうか?
蛇化現象とはどんな心理背景があるのでしょうか?
では、SNSからが由来とされる「蛇化現象」、どのような心理背景が関連しているのでしょうか?
「恋の盲目さ」「母性本能」による、何でも可愛く思える、うれしい時期がある
蛇化現象の例として、好きだった相手が
変なタイミングでくしゃみをした
走って転んでしまった
髪の毛が寝ぐせではねていた
忘れ物をしてみんなにフォローをされていた
服にこぼして、大きなシミを付けて歩いていた
などなど、「ダサい」「カッコ悪い」と思ってしまうかもしれない小さな行動でも、「なんだか可愛いなー」「もう仕方ないなぁ」と思えちゃう瞬間が、「恋の盲目さ」や「母性本能が全開」の時にはあるのです。
その瞬間は『うれしい・楽しい・愛おしい』という感情が、蛇化現象の特徴でもあると思います。
「母性本能」「恋の盲目さ」から冷めた瞬間、
「自分の中の面白エピソード」になり、それが2度楽しい
そして時間の経過とともに、「母性本能が全開」「恋は盲目」といった状況は冷めることがあります。
そして、その冷めた今だからこそ、振り返ってみることで、「あの時の自分の盲目さ・一生懸命さ」「自分のちょっといじらしい瞬間」に浸れることで、余計に「自分の中での面白エピソード」として2度楽しい、という側面が蛇化現象にはあるのではないでしょうか?
『冷静になった瞬間のギャップと恥ずかしさ』をSNSで共有できる面白さ
思い返すほどに「我ながら自分にドン引きする」
自分にも「あんなにいじらしい瞬間があったんだ」
ある意味、「懐かしいなー」
そんな瞬間を、皆とSNS上で共有できる、そして時に笑い話にできる、そんな面白さが「蛇化現象」というワードの魅力なのではないかと思います。
蛙化現象や蛇化現象もエピソードの共有できるところが面白い
このような側面には、蛙化現象にも共通する部分があります。
あの恋焦がれた情熱が「一瞬で冷めきった」瞬間をエピソードにした蛙化現象。
「そんなことで冷めてしまうなんて辛すぎる!!」「分かるー!!王子様がいなくなったよね」など
時を超え、辛い瞬間も楽しい瞬間も、一緒に楽しく仲間と共有できるというのは、「蛇化現象」も「蛙化現象」の共通の面白さではないかと思います。
蛇化現象の注意点は?
蛙化現象、相手の悪いところばかりではなく、良いところが沢山見える人間関係は、円満な人間関係を築く上でよい面でもあります。しかし一方で、上手くバランスを取らないと、長期的には甘えの関係が築かれすぎてしまったり、第三者の視点が損なわれやすいという点には、注意が必要です。
知らないうちに、「もうしょうがないなぁ」が繰り返されすぎてしまって、「先回りして、お世話を焼きすぎてしまったり」「お母さん化」してしまうだけではなく、一般的にはNOであることが、お互いの関係の中では許容されしすぎてしまって、知らないうちにマナー違反を犯してしまっているなど、2人さえ許容されていれば良いという視点に気が付かないうちに陥ってしまうことも少なくありません。
そういう意味で、上手くバランスを取ることは長期的な人間関係を築く上では大切でもあります。
さいごに
蛇化現象について解説をしました。とてもユーモラスな表現であるだけではなく、当時のエピソードを、今の冷静な視点から振り返るという点で、面白さや仲間との共感がより得やすい、とても興味のあるワードであると感じます。
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監修者
カウンセリングルームここまり医師
医師としてのメンタル診療やメンタルヘルスに関する視点だけではなく、様々な人たちの日々の悩みなどにも注目して記事の記載や監修を行っています。カウンセリングルームここまりは臨床心理士と公認心理師の所属する名古屋市の金山と名古屋駅のカウンセリングルームです。
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